AI(人工知能)時代にビジネスで重要な能力は「対人関係力」と「創造力」

- 上場企業に勤める40代・50代の管理職を対象にした調査 –
アデコ株式会社は、 上場企業に勤務する40代から50代の管理職(部長職・課長職)309人を対象に、 「AI(人工知能)時代に求められるスキル・能力」について調査し、 「対人関係力」と「創造力」が重要だと捉えていることがわかりました。
世界最大※1の人財サービス企業であるアデコグループの日本法人で、 総合人事・人財サービスを展開するアデコ株式会社(本社:東京都港区、 代表取締役社長:川崎健一郎、 以下「アデコ」)は、 上場企業に勤務する、 40代から50代の管理職(部長職・課長職)309人を対象に、 「AI(人工知能)時代に求められるスキル・能力」について調査しました。
(*1) Staffing Industry Analysts 2016、 人財サービス企業売上ランキングより

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<結果サマリー>
1.    管理職の88.7%がAIに期待
AIの普及は「労働時間の短縮」(58.9%)や「業務の効率化・生産性の向上」(56.3%)につながる。
AIに任せたい業務は、 データ処理やデータ分析。 仮にAIが上司や部下になったとしても、 半数以上が好意的。

2.    部下に求める能力は、 現在もAI時代も「対人関係力」がトップ
AI時代には、 「創造力」も重要となってくると予想。

3.    AI時代にビジネスパーソンとして活躍するために、 小学生が取り組むべきことは、
「外国語」、 「国語」、 「プログラミング」
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今後、 社会に人工知能(AI)がより一層浸透するなか職場環境においては、 「失業者が増加する」、 「仕事が奪われる」といったような悲観論が存在しています。 しかし、 今回のアンケート結果から、 企業で働く管理職の意識においてはAIに対する期待度は約88.7%と非常に高く、 また受け入れ度合も高いことがわかりました。 また、 AIにより「失業率が上がる」と回答した人が12.3%にとどまっているのに対して、 「労働時間の短縮につながる」と回答した人は、 58.9%と、 働き方改革のキーワードとなっている、 労働時間の短縮や業務の効率化について、 期待している結果がでています。

ビジネス上で求められるスキルについてみると、 アデコグループがオピニオンリーダーとして参加しているWorld Economic Forumの『Future of Jobs Report(2020年に必要となるスキル)』によると、 1位 複雑な問題解決能力、 2位 クリティカル・シンキング、 3位 創造力、 4位 マネジメント力、 5位 人間関係調整力という順位になっている一方で、 今回の調査では、 「対人関係力」が圧倒的な差で1位にランクインしています。 これは仕事上生じる部署間の細部にわたる調整など、 日本独自の企業文化や仕事の進め方が反映された結果とみることができます。 今後、 日本においてはテクノロジーとグローバル化の進展が相まって、 これまでの産業やビジネスモデルが大きく変容し、 個々人は従来とは異なるスキルセットを持つ必要が高まります。 今回の調査でも1位になった「対人関係力」はますます重要となるスキルの一つになることは間違いありませんが、 その他にも複雑な課題に対する解決力、 創造力、 変化に対する柔軟性といったソフトスキルの必要性が増すことが予想されます。

これらソフトスキルの向上には、 変化への前向きな需要と適応力を持ち、 自らがキャリアや実務を通じて、 継続的に向上を図っていく積極的な姿勢が必要となってきます。 不確実かつ複雑なAI時代には、 そうした姿勢や自己を信じる力の重要性が増してきます。 また、 専門業務を極めるだけではなく、 専門以外の業務やタスクを通じて、 知識の柔軟性や認知を拡大することも求められます。 人財開発を担う我々としては、 複雑化する仕事やスキルにおける情報(ビッグデータ)の分析や透明化を図ることで、 働く人のキャリア開発を支援していきたいと考えています。

<調査結果概要>
(1)88.7%がAIに期待。  AIの導入企業は6.8%と低い状況だが、 28.8%の企業が3年以内に導入予定

管理職に対して、 自社におけるAIの導入状況について質問したところ、 AIを導入している企業は6.8%とまだ低いものの、 28.8%が3年以内に自社でAIを導入する予定があると回答しています。 また、 AIに対しては、 88.7%が期待を寄せており、 なかでも、 AIについてより知識があるグループでは、 92.2%がAIに対して期待感を示し、 知識が高いほうが期待も高まる傾向がうかがえます。

<あなたは、 AIに対して、 どのように思いますか>(n=309)

<あなたの職場でAIは導入されていますか>(n=309) 

 
(2)AIの普及がもたらすのは、 「労働時間の短縮」、 「業務の効率化・生産性の向上」、 「労働力不足の補完」

AIの普及が日本の雇用に与える影響については、 半数以上が、 「労働時間の短縮」(58.9%)と「業務の効率化・生産性の向上」(56.3%)と回答しており、 失業率が上がる(12.3%)という悲観的な見方を大きく上回る結果になりました。 AIの普及が職場に与える影響についても、 「既存の仕事の効率化、 生産性が向上する」(48.2%)、 「既存の仕事の質が向上する」(31.4%)、 「労働力を補完する」(31.1%)と、 前向きな回答が目立ちました。 また、 AIに任せてみたい業務として、 「データ処理業務」(67.6%)、 「データ分析」(63.4%)、 「情報リサーチ」(43.4%)といった、 データを扱う業務が上位にあげられました。

<AIの普及が進むと、 日本の雇用にどのような影響があると思いますか。 (上位6つ)> (n=309、 複数回答)

1位:労働時間の短縮 58.9%
2位:業務の効率化・生産性の向上 56.3%
3位:労働力不足を補完できる 44.3%
4位:危険な仕事が代替・軽減される 20.7%
5位:新しい雇用が創出され、 雇用が上向く 15.5%
6位:失業率が上がる 12.3%

<2035年において、 あなたの職場でAIの普及はどのような影響を与えると思いますか?( 上位5つ)>(n=309、 複数回答)

1位:既存の仕事の効率化、 生産性が向上する 48.2%
2位:既存の仕事の質が向上する 31.4%
3位:労働力を補完する 31.1%

4位:労働力を省力化する 28.5%
5位:AIの代替によって、 既存の仕事やタスクの一部がなくなる 26.5%

あなたの会社にAIが導入されたら任せてみたい仕事はありますか (上位5つ)> (n=309、 複数回答)

1位:データ処理業務 67.6%
2位:データ分析 63.4%
3位:情報リサーチ 43.4%
4位:製造、 調達 12.6%
5位:営業、 販売業務 9.1%

<2035年にあなたが現役で働いていた場合、 上司、 部下がAIになったらどのように感じますか?> (n=309)

(3)部下に求める能力は、 現在も将来も「対人関係力」。  ただし、 AI時代には、 「創造力」が重要となると予測

現在とAI時代において、 自身の部下に対して求める「ビジネスで重要な能力」についても聞いてみました。 現在求める能力としては、 「対人関係力」(67.0%)、 「分析的思考力・概念的思考力」(45.3%)、 「複雑な課題に対する解決力」(30.4%)が上位に挙げられる一方で、 AI時代には、 「対人関係力」(55.0%)、 「創造力」(36.9%)、 「分析的思考力・概念的思考力」(36.6%)、 「複雑な課題に対する解決力」(35.3%)が重要になると考えているようです。

現在、 最も重要と考えられている「対人間関係力」は、 AI時代でも変わらずトップであるものの、 12ポイント下がっています。 一方、 AI時代には、 「創造力」が重要になると考えている人が多いことがうかがえました。

また、 これら重要な能力を向上するためには、 「スキルを習得できる実務を任せる」(61.2%)、 「新しい経験を得られる環境や職務を与える」(55.0%)ことが必要と考えていることがわかりました。

<AIが一般化する2035年を見据え、 今後「ビジネスで重要な能力」はどのようなものだと思いますか>
(n=309、 複数回答)

<重要な能力を向上させるために、 今後はどのような社員教育を実施していくべきだと思いますか> (複数回答)

(4)AI時代に活躍するために、 小学生が取り組むべきことは、 「外国語」。 「国語」と「プログラミング」も重要

「AI時代にビジネスパーソンとして活躍するために、 現在の小学生が、 今から取り組んでおいたほうが良いこと」については、 1位に「語学(英語・中国語など)」(51.1%)、 2位は「国語/読解力」(43.4%)、 3位には2020年から小学校で必修となる「プログラミング」(42.7%)が挙げられました。

この結果について、 人工知能(AI)等、 テクノロジーの進展が、 経済構造や産業構造に与える影響を主に分析している、 東京大学大学院経済学研究科・経済学部 柳川範之教授は次のようにコメントされています。 「外国語については、 AIによる機械翻訳の精度がかなり高まってくる可能性がある。 しかし、 外国人や異文化の人と適切なコミュニケーションをとるには字面としての翻訳だけでは不十分である。 今回のアンケートで必要とされた語学力には、 そのような異文化とのコミュニケーション力という意味合いが多分に含まれていると考えられ、 今後はそのための能力開発がより重要になると考えられる。 」

<現在の小学生が、 2035年のAI時代にビジネスパーソンとして活躍するために、 今から取り組んだほうが良いことは何だと思いますか。 >(複数回答)

1位:語学(英語・中国語など) 51.1%
2位:国語/読解力 43.4%
3位:プログラミング 42.7%
4位:算数 22.7%
5位:理科・科学 17.8%
6位:道徳 12.9%
7位:運動・スポーツ 11.7%
8位:自然遊び、 外遊び 10.7%
9位:美術・芸術 7.1%
10位:社会 4.2%
11位:音楽 2.9%

【調査概要】
調査対象:首都圏の上場企業に勤務する、 部下を持つ管理職(部長職・課長職、 40歳~59歳の男女)
サンプル: 309名
調査方法:インターネット調査実施時期:2017年4月

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